ホワイトゴールドが、ご自分のジュエリーに合った金属かどうか、ときっと悩んでいらっしゃるでしょう。もっともな疑問です。その答えを見つけるお手伝いをいたしましょう。
そのために、まずホワイトゴールドの主な特徴についてより詳しくお話しし、いくつかアドバイスをさせていただき、最後にその長所と短所を見ていきたいと思います。

基礎知識
話の核心に入る前に、まずゴールドについて重要な基礎知識をみてみましょう。
ホワイトゴールドとは
簡単に言えば、ホワイトゴールドは、ロジウムコーティングを施したゴールド、つまり金属の薄い膜でコーティングして、その白い色合いを出したものです。少々ご説明しましょう。
750‰(18K)のゴールドのベース、元々はイエローカラーの金属に、銀(15%程度)、銅、そして場合によってはパラジウムを足すことでグレーの色合いのベースにします。
ホワイトゴールドにそのカラーを与えるための伝統的なプロセスは、ロジウムコーティングといいます。
ロジウムコーティングは、ホワイトゴールドのジュエリーを制作する際の最後の工程です。この工程は、予め磨いてある合金に、その時点では液体のロジウムのメッキ液に浸けて、薄い膜をはるという非常に重要な作業です。
浸ける前のホワイトゴールドは、ややグレー味を帯び、非常にメタリック、粗くマットな色合いです。このロジウムコーティングのおかげで、ホワイトゴールドは、輝きを放つようになるのです!
ホワイトゴールドが、お客様のジュエリーに合っているかどうかの判断基準となるよう、これからホワイトゴールドの主な特徴についてより詳しくお話しし、いくつかアドバイスをさせていただき、最後にその長所と短所を見ていきたいと思います。
ホワイトゴールドの主な特徴
多くの場合、シルバーカラーの貴金属ときくと、真っ先に思い浮かべるのはホワイトゴールドです。それは当たり前のことです。ジュエリーの世界で最も広く使われている貴金属の一つなのですから・・・そしてこれには、いくつもの理由があります。
—— 1.18Kホワイトゴールド、ジュエリーの世界有数のカリスマ的金属
ホワイトゴールドは、日常的に身につけるジュエリーに最適な金属です。
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先ず、非常に耐久性に優れた金属です。18Kゴールドは、構成バランスが完璧で、強度に優れた非常に硬い金属になります。ですから、特にリングについて言えば、日常的な衝撃にも最も耐えることができるのです。
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ゴールドは、非常にさびにくい金属です。そのため、非常に長いときを超えることができます。それで、はるか昔から、何世紀ものときを旅しなければならない貴重な品々に使われてきたのです。
750‰ホワイトゴールドを特に日常的に身につけるジュエリー、結婚指輪や婚約指輪におすすめするのはこういった理由からなのです。
ホワイトゴールドは、優れた耐久性と硬さのみならず、そのカラーから、基準となる金属となっています。
—— 2.ホワイトゴールド、時を超える色合い
ホワイトゴールドは、その癖のなさゆえ、時代や流行に左右されることがありません。
注意点
ロジウムコーティングをしたと言われる他の金属同様、ホワイトゴールドは、変色する金属です。時がたち、摩擦や衝撃を受けて、ホワイトゴールドにのっているロジウムの膜の輝きがぼやけてしまうのです。
ご心配なく。大丈夫、むしろ当たり前のことなのです!
このホワイトゴールドに見られる変色とはどんなものなのでしょうか。
ホワイトゴールドの表面のロジウムの薄膜が変色し、下にある金属が顔をのぞかせます。
もう少し視覚的にイメージしやすいようにお話しします。金属がその輝きをやや失い、マットになります。そしてグレーにやや黄色がかった色合いがみえるようになります。
多くの場合、この変色は、まずお手持ちのジュエリーの手のひら側、センターストーンの反対側に見られるようになります。
それはなぜか?
この位置が、一番摩擦を受けやすい場所だからです。まず、ご自身の手との摩擦、それ以外に日常的に触れるバッグや、車・自転車のハンドル、コーヒーカップ等です。
この現象は避けられないものですが、この金属がゴールドでないとかクオリティーが劣るといったことでは決してありません!お手持ちの一番のスエードの靴や、革のグッズと同様、身につける頻度が高ければ高いほど、経年が感じられと使用感があらわれるようになります。
同じように、ジュエリーも身に着けて使用する以上、貴金属をアトリエから出たてのような完全な状態のままにしておくのは不可能です。
この変色が現れるのをできるだけ遅らせる、さらにはジュエリーに若々しさを取り戻させるためには、お手入れのアドバイスをご覧ください。
ホワイトカラーの金属をジュエリーにご希望の場合最適なわけですが、ホワイトゴールドとプラチナと比較してもいいものでしょうか。
—— 3.ホワイトゴールドとプラチナのどちらを選ぶか
ホワイトゴールドとプラチナは見た目がよく似ていますが、それぞれ異なる特性を持つ金属です。
18金ホワイトゴールド(750) は、75%の純金に25%の他の金属を加えて作られています。上品な輝きを持ちますが、色合いを維持するためには定期的なケアが必要です。 一方、プラチナ(950)は、95%の純プラチナに5%の他の金属を含む、ジュエリーに用いられる最も格式高い金属のひとつです。
また、プラチナはゴールドよりも密度が高いため、同じデザインのジュエリーをプラチナで作る場合、18金ホワイトゴールドよりも多くの純金属が必要になります。そのため、重量感があり、価格も高くなるのが特徴です。
プラチナはその組成により非常に安定した金属で、もともと白く、時間が経っても変色せず、特別なケアなしでも美しい輝きを保ちます。さらに、金属アレルギーを起こしにくく、どんな肌質の方にも適した素材です。
どちらを選んでも、ホワイトゴールドとプラチナはどちらもデイリーに身につけるリングから、大切なエンゲージリングまで、あらゆるジュエリーにふさわしい金属です。
—— 4.ホワイトゴールドは、どんなジェムストーンにも合う金属です。
ホワイトゴールドは、カラーがホワイトで癖がありません。ですから、選んで失敗するということはあり得ません。
この金属は、間違いなくジェムストーンの価値をそれ以上ないほど高めるてくれるでしょう。それがアクアマリンのような淡い色合いのものでも、サファイアやルビーのようなより濃い色のものであっても。
ホワイトゴールドと組み合わせることで、ジェムストーンは非常に引き立ちます。
ホワイトゴールドは女性にも男性にも基準となる存在です。また、ジュエリーを身につける習慣が必ずしもない方にも理想的な金属です。控えめで、どんなものとも合わせられるからです。ホワイトゴールドをお選びになって、何か失敗につながることはありません。
10年間、お客様に寄り添い続けた経験から、ジェムストーンのリストを作ることができました。よりおすすめで、ご希望の多い組み合わせを取り上げましたので、お選びになる際の参考にしていただければと思います。
ホワイトゴールドについて理解しておくべきこと
—— 長所
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750‰(18K)のゴールドは、ジュエリーで使われている最も強度の優れた金属です。
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そのため、さびることなく、非常に長い時を超えることができます。
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どんなカラーストーンにも合います。
—— 短所
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ホワイトゴールドは、時とともに変色します。ですので、元の色合いを取り戻すためには、、再びロジウムでコーティングしてお手入れする必要があります。

最後に
750‰(18K)のホワイトゴールドは、ジュエリーで使われている最もクオリティーの高いホワイトゴールドです。
また規格が決められている金属で、どんなメゾンでもこのクオリティーのものを使う場合には、全く同一のものです。
ホワイトゴールドは、癖がなく時代に左右されない金属で、どんなタイプのジュエリーにもおすすめできます。ピアス、ペンダント、ブレスレット、リングのいずれでも、時々身につけるものでも毎日身につけるものでもです。
最後に、繰り返しになりますが、ゴールドは、非常に長いときを超えられる金属です。ですので、ジュエリーを、例えば慣習にあるように、婚約指輪を譲ろう、またはそうしたいご思っていらっしゃる場合、750‰つまり18Kゴールドは、最高の味方になってくれるでしょう。無条件にこれを選んでいただいて大丈夫です。